こんにちは、プレス担当Mです。
今回は、フラとハワイ神話の関係を解説するとともに、フラの女神と呼ばれる5人を紹介していきます。
フラ、特に古典フラ(カヒコ)は神々の物語を語るものなので、ハワイ神話を知ることで、より深く理解し、踊ることができます。また現代フラでアウアナもハワイ神話をテーマにした歌もあります。
この記事を読めば、ハワイ神話とフラの関係が大事なことを理解でき、フラがより楽しくなることができると思うので、最後まで読むことをおすすめします。
それでは、いってみましょう!
プロフラダンサーYUHKI
2013年:フラ始める
2015年:カノエ・ミラー氏に師事
2018年:プロフラダンサーとして活動開始
2019年:ハレクラニ沖縄のステージに立つ
現在に至る
ハワイ神話
ハワイ神話とは
ハワイ神話とは、古代ハワイアンの人々の宗教そのものであって、生活の一部まで浸透しているものでした。19世紀キリスト教が入ってくるまで続きました。
古代ハワイアンの宗教は自然崇拝で多神教です。
主な神々は、男性のシンボルで戦いの神である「クー」、生命の神「カーネ」、農耕の神「ロノ」、海の神「カナロア」の四大神があり、また女性のシンボルで、月で働いている女神である「ヒナ」をいれ、五大神とくくられることもあります。
そのほか、森の番人であるラカ、国産み(島産み)のパパハナウモクや、火山の女神であるペレが有名で、各家庭には、家族を守ってくれるアウマクアがいます。
フラとハワイ神話の関係
フラは、もともとハワイの神々に捧げる踊りでした。ハワイには創世神話がいくつかありますが、文字を持たなかったハワイでは、神話は口承によって受け継がれました。
古代ハワイアンは、間違えないように、正しく口伝えするための工夫として、あらすじを歌にしました。それがオリ(チャント)となり、カヒコ(古典フラ)になったわけです。
とくにカヒコは、ハワイ神話と切っても切り離せない関係にあり、カヒコの歌詞は、ハワイ神話を知らないと理解するのがなかなか難しいのです。
アウアナ(現代フラ)でも神話をテーマにした曲はたくさんあるので、神話を知っていると、奥深いフラの世界をより楽しむことができます。
また、ハワイ神話の魅力には、女神たちの存在があります。島々の自然と一体である彼女たちは、人間のように歌い、踊り、そして恋をして傷つきながら、神話時代のハワイに生きてきました。カヒコ(古典フラ)を踊るための多くの歌が、そんな女神たちの物語を題材にしています。
フラの女神
ここでは、フラの女神である5柱の神々を紹介していきます。
- ペレ
- ヒイアカ
- ラカ
- カポ(カポウラキナウ)
- ケヴェラニ
それぞれ解説します。
フラの女神①ペレ
ハワイ島は、キラウエア火山のハレマウマウ火口に住んでいるとされる、火山の女神ペレは、ハワイの神々の中でもっとも有名な神です。
「炎」「稲妻」「ダンス」「暴力」などをつかさどり、美しく情熱的だが気の荒い女神で、嫉妬や怒りから人々を焼き尽くすとして畏怖の対象ともされている。
ペレがフラの女神となった説には、姉妹げんかにあります。水の女神であり、姉のナーマカオカハイが、旅立った兄弟に嫉妬して、彼らが作った火口を水びたしにしました。
それに腹を立てたペレがナーマカオカハイと直接対決して、勝利して、踊ったのがフラだったという説があります。
その他、ハワイ神話におけるペレの、ものがたりはたくさんありますが、それはまたの機会に記事にしますね。
フラの女神②ヒイアカ
ヒイアカは、フラ、聖歌、魔術、医学の守護女神。ペレ兄妹の末っ子で、ペレのお気に入りだとか。
ペレが夢のなかで出会い、恋に落ちたカウアイ島の王子ロヒアウを、ハワイ島に連れてくるように命じられたヒイアカ。彼女は、旅中、困難やぼうがいにあい、出会いと別れを経験するが、持ち前のやさしさで人々をヒーリングし、魔法でピンチを乗り越えます。その姿は、まるで壮大なものがたりのヒロインのよう。
ヒイアカ自身がフラを踊ったり、オリ(チャント)を唱えたりするシーンもある、この口承神話でハワイアンが歌いおどってきたのが、カヒコ(古典フラ)の源泉とされています。
また、ヒイアカは、親友である人間のホーポエからフラを伝授されて、フラの祖、フラの女神となった説もあります。
フラの女神③ラカ
ラカは、彼女に捧げるオリ(チャント)もたくさんあるにも関わらず、出自が謎の女神です。しかし、多くのフラ・ハラウ(フラ教室)では、ラカをフラの女神としています。
四大神の一人である、ロノの妹であり、妻でもあるというメレ(歌)もありますが、フラの世界以外で言い伝えは残されてないようです。
そんなラカですが、実際には5つの側面があります。
フラの女神 | ・フラを踊る最中、人が考えるインスピレーションだと言われている ・踊っている間、フラの動きを引き起こすものとされている |
森の女神(森の番人) | ・森の成長と繁栄を助ける生殖エネルギーを持つ ・ラマの木、マイレなどつる植物、オハイ・アリイに関連 ・これらの植物はラカの神の化身(キノラウ)である ・つまり、ラカを見つけるための形ということ |
ワヒエ・ロアの息子 | ・ペレの夫と言われている、ワヒエ・ロアの息子とされている ・ラカは、ポリネシアの他の地域では男の神である ・ハワイに伝わった時、何かのきっかけで女神要素が加わったのかも |
ク・カ・オヒア・ラカ | ・フラの男の守護聖人 ・フラとカヌー作りの神 ・ヒナ・ルラ・オヒアと夫婦 ・寺院では、羽の神とされ、戦いの神「クー」と一緒に崇拝されている ・オヒアレフアの木と関係がある ・オヒアレフアの花はフラの公演中の祭壇の装飾に使用 |
パパ・オ・ラカ | ・ハワイ神話で現れる最初の人間「クムホヌア」の家庭を守る神 |
フラの女神④カポ(カポウラキナウ)
カポは、人間に憑依してオリを唱え、フラを伝えたとされます。彼女はもともと、豊穣、魔術、闇の力をもつ女神で、服装が赤で、黒い斑点があることから「ウラキナウ」という蔑称がつくこともあります。
また、前述のラカの母とされるが、同一の女神とされることもある。ペレやヒイアカ、ナーマカオカハイ姉妹の姉とも言われている。
そんなカポですが、ラカとちがって少なくはありますが、フラの筆頭女神としてまつっていたフラ・ハラウ(フラ教室)もあったようです。
ここから、カポのフラ関係のものがたりを少し紹介。
ニイハウ島 | ・カポが最初に到着した島 ・宴に参加し、酋長ハラリイのからだを借りて(憑依して)オリ(チャント)を歌う ・妹ケヴェラニに、フラキイと呼ばれるモノマネ風のフラを舞わせた ・このあと、ニイハウ島にフラキイが広まった |
カウアイ島 | ・カポが次にわたった島 ・島の男たちとサーフィンで勝負して、彼らが溺死するほどの大勝ちをした |
モロカイ島 | ・カポがオアフ島経由でわたった島 ・島の人々に請われて、フラを伝授 ・モロカイ島がフラ発祥の地と言われることもある ・モロカイ風のフラを特にフラクイということもある |
フラの女神⑤ケヴェラニ
カポに命じられ、ケヴェラニは、フラキイ(モノマネ風のフラ)を舞ったことをきっかけで、ニイハウ島では、彼女がフラの女神とされている。
また、モロカイ島では、ケヴェラニがクムフラ(フラの先生)として、ラエア、ウルヌイ、ラカ(男性)の3人にフラを伝えたといわれています。
まとめ:フラと5人の女神たち!ハワイ神話を知って、フラを楽しみましょう!
今回は、フラと関係の深い、ハワイ神話の女神5人を紹介しました。フラ、特にカヒコ(古典フラ)を踊るには、ハワイ神話を知っているだけで、だいぶ理解度も違うと思います。
アウアナ(現代フラ)も神話に関する曲もあるので、これを機に、ハワイ神話を勉強するとともに、自分の通っているフラ・ハラウがどの女神をまつっているか調べるのも面白いかも知れませんね。
プロフラダンサーYUHKIのスケジュール
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